本その1

遅くなりましたがあけましておめでとうございます。今年は精神的に大人に近づくこと、日常的に早めに準備していくことを目標にします。

 

さて正月に実家でほんタメの読書相関図を観ていて面白かったので、これまでの自分の読書遍歴をまとめてみることにしました。

また自分語りになりますが暇人な方はどうぞお付き合いください。

 

 

【〜小学6年生】

 一人っ子+ぼっち気質だったこともあり、小学生の時はただの一度も、放課後に友達と遊んだことはなかった。別にいじめられていた訳ではなく、学校では普通に友達と遊んでいたが、それより家で本を読む楽しみの方が勝っていた。なぜ読書の習慣がついたのかは定かではないが、たぶん我が家にはクリスマスにNEOの図鑑を毎年1冊ずつプレゼントしていくクソサンタがいたからだと思う。

 地元の市立図書館は1人あたり10冊/月までしか借りられないため、祖母、母のカードを拝借して月30冊弱の本を読んでいた。普通の手提げでは到底入らないため、段ボールに本を詰め込み、台車に載せて図書館内を運んでいた。司書のおばさんにこいつ何やねんみたいな顔をよくされていたっけ。

 

 

小学校低学年ではギリシャ神話、歴史漫画、シートン動物記、かいけつゾロリが特にお気に入りだった。

小学校3年生くらいからミステリー小説にハマった。たぶん「もしかしたら名探偵」(メルキー杉山)がきっかけ。
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図書館にあったシャーロック・ホームズ、アルセーヌ・ルパン、怪人二十面相のシリーズを読み漁った。怪人二十面相シリーズといいつつも怪人二十面相が出てこない本もいくつかあって、少しだけ残酷な描写が入っていることが多い。(怪人二十面相は基本的に子どもに優しく、殺人を犯さない設定のため)

 

以下に印象に残っている巻を挙げる。

「人間豹」

敵に拉致された明智小五郎の妻が熊の着ぐるみを着せられ、毛染め薬で虎に擬された豹と戦わされる。

「大暗室」

振子ギロチンに恐怖する美少女や巨大な水槽の中で悶え苦しむ人魚が出てくる。

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この2つは小学生には少し刺激が強かったのか、今でもよく覚えている。(むしろ子ども向けにこんな描写をしていいのかという気もするが)

純粋な面白さで言えば「呪いの指紋」(二十面相)、「奇巌城」(ルパン)、「まだらの紐」(ホームズ)とかが好きだったかな、うろ覚えだけど。

 

あとは小学生にありがちなズッコケ三人組シリーズ、ひみつシリーズデルトラ・クエストとかもよく読んだが、なかでも一番好きだったのは痛快世界の冒険シリーズ。これらは全て面白かったのでおすすめだが、中でもモヒカン族の最後」、「モンテ・クリスト伯は印象に残っている。

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モヒカン族の最後」はもう内容は忘れてしまったが、子どもながらに面白かったのだけは覚えている。暇だったらまた読んでみようかな。

モンテ・クリスト伯」は附図書に映画のDVDがあって嬉しくなって観てみたけど、6時間半もあって死にそうになった。こっちはもう見なくていいや。

 

ちなみに小学校のクラブは6年生の時だけ読書クラブに入っていた。(4,5年生の頃は将棋クラブで2年間で1敗のみと我ながら無双していたが、勝利数で順位を決める欠陥システムのせいで最後は誰も相手をしてくれなくなった。今思えば、中学受験は強い同級生と将棋指したいモチベーションで頑張っていた。)

 

 

【〜中学2年生】

 市立図書館の子ども向けコーナーにあるめぼしい本はあらかた読み終わったため、大人コーナーに移動した。

 赤坂次郎や星新一も少しかじったが面白いと思えず。男子中学生らしくRPG系のドラゴンランスシリーズとダークエルフ物語にハマった。

 

ドラゴンランスシリーズ〉

ドラゴンランスシリーズはドラゴンランス戦記、ドラゴンランス伝説、セカンドジェネレーション、夏の炎の竜、魂の戦争、その他外伝から構成される。f:id:hachikanouachikanou1324:20230103225831j:image

あらすじを平たくいうと主人公であるハーフエルフのタニスが、ドワーフのフリント、人間の魔法使いであるレイストリンなど様々なメンバーと一緒に冒険していく物語である。ドラゴンランス戦記は注釈が多すぎてつまらないが、その後を綴ったドラゴンランス伝説以降は本当に面白くて夢中になっていた。男子中学生視点ではあるが、ハリーポッターよりスケールも面白さも上だったと思う。ちなみに総ページ数はハリーポッター全巻合わせた3倍くらい。

 登場人物で特にお気に入りだったのが魔法使いのレイストリン(Raistlin Majere)で、今でも時々ハンドルネームに使っている。冷血で皮肉屋の嫌われ者だったけど、最後には優しさと実力を合わせ持った存在になったのが格好良くて好きになった。厨二病真っ最中で魔法使いに憧れがあったのかもしれない。

 

ダークエルフ物語〉

 こちらもドラゴンランスに負けず劣らず、とてつもなく面白い。読む順番としてはエンターブレイン社のダークエルフ物語(全3巻)→アイスウィンド・サーガ(全5巻)→アスキー・メディアワークス社のダークエルフ物語(全4巻)である。

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 主人公はダークエルフのドリッズト・ドゥアーデン(Drizzt Do'Urden)。あらすじとしてはダークエルフ特有の邪悪な心を生まれながらにして持たなかったドリッズトは故郷を捨て、蛮人やドワーフの仲間たちと冒険していく…という物語である。

 彼の作中での哲学は、正しいかはさておき今の自分にも少なからず影響を残している。なかでも特に印象に残っているものを少し紹介する。

・世界の全ての者を平等にしようとする技術者たちへ 機会は誰にも平等なもので、また平等でなければならないが、志を成し遂げる力は個々の力に委ねられるべきものなのだ。(人の努力が機械にとって代わるものならば、人々は何に対して大望を抱けばいいのか?目標が失われてしまったら我々は一体何者になるのだろう?)

・いつか自分は死ぬという率直な現実を知ってこそ、本当に生きることができる。(この壮大で恐ろしい現実をきちんと理解し、心から認めなければ、誰もが無意識のうちにでもいつか自分は死ぬという恐れに囚われてしまう。避けがたい死を完全に、率直に受け入れた者だけが死の恐怖から自由になる)

・敬意は示すものであり(まず受け入れ、第一印象による判断をしない)、勝ち取るものではない

・私がマイリーキーを信奉するのはその女神こそ私が真実と呼ぶものの象徴だからだ。

 

哲学的な文章が好きなのはこの頃の影響かもしれないな。

 

 

【中学3年生〜高校生】

 ゲームにハマった。マリカ、マリパ、mocogameの「おばちゃんが跳ぶ」、がちんこシリーズをひたすら極めていて読書をほとんどしなくなった。一応とある魔術の禁書目録だけは友達に借りて読んでいたが、高校生になり大学受験期に近づくと全く本を読まなくなってしまった。

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我が家では小さい頃からゲームや漫画の類が禁止されていたため、その反動が出てしまったのかもしれない。部活で稼いだ図書カードをはたいて中古DSを手に入れたときは本当に嬉しかった。そういえばマリカのカセットを友達から借りて、未だに返してなかったな、まあいいか。

 子どものゲーム禁止についての是非は私には分からないが、ゲームは子どものコミュニティにおける一つのフリーパスの側面もあるので、完全に禁止するのは人生全体から見ると悪い影響の方が大きいと思う。経験上周りの人の多くが通ってきた道は少しでも触れておいた方が人間関係の構築に役立つし、ぼっちの時期が長いと他人と触れ合っている時間の途中でふと自分の状態に違和感を覚えてしまうことがある(私特有の性質かもしれないが)。将来子どもをもつことがあれば、ゲームの推奨はしないけど広くゆるく色んなことをさせてあげたいな。

 

 

 こうして自分の人生を振り返ってみると、読書は現実世界に満足できない時に、本の中の世界に逃げ込む行為として存在していたと思う。中学2年生までは「能動的に他人と楽しく遊ぶ」経験をほとんどしてこなかったが、3年生では休日にカラオケに3日間連続で行ってみたり毎日部活後にサッカーをしたりとそれなりに青春ぽい経験をして、本に逃げる理由がなくなったのかもしれない。ただ、明らかに読書と学業成績には相関はあり、ぎりぎり読書をしていた3年生までは学年席次24番だったのが、全くしなくなった高校生からは80番くらいに急降下してしまった。精神的なストレスも少し増えたような気もする。

 

 

大学生になってから自分の語彙力と頭の回転の悪さに愕然として、再び森見登美彦やミステリ小説を中心に読むようになったが、そちらはまた気が向いたら書こうかな。

 

それではまた今度。